例えば畳にジュースをこぼしてしまったときや、犬がおしっこをしてしまったというときは、どうしたらよいかわからず慌ててしまいますよね。また、すでに畳に定着してしまったシミ汚れを見つけたとき、どうすればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
これらを間違った方法で処理してしまうと、シミが余計にひどくなってしまうこともあります。畳のシミを最小限にとどめる方法を知っていれば、落ち着いて処置をほどこすことができますよね。
本記事では、畳に何かをこぼしてしまったときにするべき応急処置から、できてしまった畳のシミをきれいにする方法までを詳しくご紹介します。
畳に何かこぼしたらこの応急処置でシミを防ぐ
畳に何かこぼしてしまったときには、できるだけ早く汚れを取り除くことが重要です。ただし、何をこぼしてしまったかによって応急処置の方法が違ってきますので、注意してください。
こぼしたものが少量の場合は、ペットシートやキッチンペーパーなど、気軽に捨てられるもので水分を除去しましょう。ペーパーで拭きとれないほどの量であれば、古いタオルなどを使用します。
無色透明な水の場合は、すぐにドライヤーなどで乾かします。その後、換気をして畳がしっかり乾くようにしましょう。水が大量にこぼれた場合は、畳を外で乾かすとよいです。ジュースや醤油など、色のついたものをこぼした場合は、濡れタオルをしっかり絞ってぽんぽんと叩きます。強くこすると、汚れが広がってしまう可能性がありますので注意してください。
灯油をこぼした場合は、火元に注意して換気をしながら処理を行うことが重要です。また、室内で灯油をこぼした場合はニオイが気になりますね。換気をして、風通しを良くするとニオイがはやく消えます。
レベル別:汚れた畳をシミ抜きする方法
畳についたばかりの汚れは一刻も早く取り除くのが一番よいのですが、すでにできてしまったシミはどうしたらよいのでしょうか?
軽度のシミ
しみ込んでから日が浅そうな軽度なシミの場合は、濡れ雑巾を固く絞ってこすり取ってみましょう。畳を傷めないように、畳の目に沿って拭いていくのがコツです。また、軽度のシミの場合は染み抜きをがんばりすぎないことも重要です。シミ取りを行った部分がかえって白く目立ってしまうこともあります。
濃く目立つシミ
染み込んでから日が経っており根深いと思われるシミには、漂白剤を使ってみましょう。洗濯用の漂白剤を薄めてタオルなどにしみこませてから、シミをたたくようにして取り除きます。ただし漂白剤を使用すると畳の色は元の色よりも薄くなるため、やりすぎると白っぽく目立つことがあるので注意しましょう。
水のシミ
水のシミは、新しい畳でとくによく目立ちます。これは、畳に用いられているイ草が水を含むと変色するためです。ですから、水のシミは厳密にいえば汚れではありません。
ただし放置しておくとカビの原因となるので、水分はきちんと吸い取って、よく乾かすことが重要です。他の部分も変色してくるにつれて変色した部分は目立たなくなりますので、換気に気をつけながらあまりさわらず放置しておくのがよいでしょう。
汚れの種類別:畳シミ抜き作業手順
次は、汚れの原因別に染み抜きの手順を簡単に説明します。
ペットのおしっこなどのシミ抜き手順
まずは、雑巾やキッチンペーパーなどで汚れを取り除きます。次に、濡れた部分に小麦粉またはベビーパウダーをかけて汚れを吸い取らせ、掃除機で吸いましょう。それから、汚れがあった部分をよく絞った雑巾で拭き、畳を乾かします。臭いが気になる場合は、最後にアルコールで拭き取りましょう。
ジュース・コーヒー・醤油などのシミ抜き手順
ペットのおしっこの場合と同様に、まずは乾いたタオルやキッチンペーパーなどで吸い取ってください。その後も同じように濡れた部分に小麦粉などを振りかけ、汚れを吸い取らせて掃除機をかけます。
それでも汚れが取れない場合はさらに粗塩を振りかけて汚れを吸い取らせてから、さらに掃除機をかけましょう。最後は布巾や雑巾を濡らして固く絞って拭き、よく乾かしたら完了です。
インクのシミ抜き手順
インク汚れは慌てて拭き取るとシミの被害が広がりやすいため、とくに注意が必要です。インクのシミを見つけたらこすらないように気をつけて、ペーパーやタオルなどに汚れを吸い取らせます。それから、漂白剤をしみこませた布でたたいて汚れを移しましょう。汚れの範囲によってはかなり時間がかかりますが、インクのシミにはこの方法がおすすめです。
血液のシミ抜き手順
少量の血液は、ジュースの汚れなどと同じようにシミ抜きをします。シミの範囲が広い場合や、時間が経ってしまった場合のシミ抜き手順は以下の通りです。
まず、雑巾やペーパーでできるだけ早く汚れを取り除きましょう。その後、インク汚れと同様に漂白剤をしみ込ませた布でシミを叩くようにして汚れを吸い取らせます。このとき用いる薬品として、オキシドールなども有効です。
あまりにも汚れがひどいときには、汚れに漂白剤をかけましょう。漂白剤を塗布した部分をゴミ袋など大きめのビニールで覆い、1日経ったらビニールを外してきれいに拭き取ってください。この方法により血痕自体はきれいに落ちますが、畳も元の色よりかなり薄くなって、白く目立つ場合があります。
血液のほかにも、嘔吐物などのシミにも漂白剤が有効です。しかし、いずれも畳の色が脱色してしまう場合もありますから、元どおりにきれいな畳の状態にしたい場合は業者に相談するのがよいでしょう。
畳のシミがどうしても取れない、自己流が怖いときは……
畳のシミ抜き方法についていろいろ調べてみたり、実際にあれこれ試したりしても、どうしてもきれいにならないときもありますね。また、自己流でシミ抜きをするとかえってシミが目立つようになってしまう可能性もあります。
悩んだときは、専門業者に畳のクリーニングを頼んでみるのもよいでしょう。ハウスクリーニングは、ネットで検索してみるとお得で便利なところを見つけやすいです。
サービス内容や費用相場を知るには、大手業者のサイトを数社チェックして比べてみるのが効率的ですよ。よさそうな業者をいくつかピックアップしたら、気軽に相見積もりを取ってみるのがおすすめです。一番サービス内容がよく、値段にも納得できる業者がわかりますから、安心して依頼することができますよ。
まとめ
畳のシミへの対処法を紹介してきました。毎日の生活の中で、畳の上にはいろいろなものがこぼれてしまうものです。ときにはいつの間についたのかわからないような古いシミに気がついてしまい、どうにかならないものかと悩むこともあるかもしれませんね。その場でこぼしたばかりのものであれば、応急処置をしてシミの範囲を広げないようにすることが大切です。
すでにできてしまったシミには、今回ご紹介したシミ抜きの方法を実践してみてください。また、自分の力ではなかなかきれいにシミが抜けないと感じたら、いちどプロの業者に相談してみてはいかがでしょうか?