「エアコンをそろそろ掃除しないと……」とは思うものの、目に触れない室外機の掃除までは結構忘れがちですよね。実は室外機の汚れはエアコンにさまざまな悪影響を与えており、故障の原因にもなってしまいます。
「でも、エアコンの室外機の掃除方法がわからない……」 そんなあなたのために、この記事では室外機の具体的な掃除方法や掃除中の注意点などを詳しく解説していきます。
エアコン室外機を掃除する方法
室外機の掃除と聞くと大がかりな気がするかもしれませんが、ある程度は家でもきれいにできてしまうものです。さっそく実践してみましょう。
外側の掃除
最初に外側の汚れをきれいにしていきます。積もっている汚れやクモの巣、枯れ葉などをほうきで落とし、濡れた雑巾で拭くなどして汚れを取り除きましょう。雨などにもさらされる室外機ですので、外側であれば水で濡らしてしまっても問題ありません。
室外機の取り入れ口には網状のカバーがあるのですが、ここが一番汚れの溜まりやすい場所です。カバーについた汚れは、水で濡らした歯ブラシなどで落としていきます。 無理に分解するとプロペラをゆがめてしまったり、戻せなくなったりする可能性もあるため、個人でやることはおすすめしません。
また、奥に枯れ葉などを見つけた際も無理に掻き出そうとせず、安全にとりだすことができないと判断した場合は業者に相談をしましょう。
金属板の掃除
表がきれいになったら、次は金属板の掃除をしましょう。室外機の裏や側面を見ると、金属板があることがわかりますよね。これは熱交換機という部分で、この隙間に入り込み詰まってしまった汚れを落とすことで、効率よく熱を交換できるようになります。
この金属板は指で少し力を入れただけで曲がってしまうアルミでできているので、歯ブラシなどで丁寧にやさしく汚れを取ります。金属板の隙間に詰まった砂ぼこりも取り除いたほうがよいのですが、とても繊細な部分ですので無理は禁物です。
掃除機を使う場合も、吸い取り口を金属板に当てないように気をつけながら掃除をしてください。
水抜き穴の掃除
忘れがちなことですが、室外機の底には穴が開いています。この穴はエアコンを使っている際に出てきた水を排出するためのものです。
ここが詰まると室外機の中に水が溜まり、最悪の場合ショートして故障……なんてことにもなりえます。こちらも歯ブラシなどで汚れを落としましょう。また、穴につながっているホースが詰まっている場合についても、故障の危険があるため掃除をしてください。
これまでと同様に、奥まで掃除をしようと無理をすると内部をゆがめて故障させてしまうか、または思わぬケガにつながることもあります。室外機の掃除では無理をしないことを心がけてください。
室外機まわりの掃除
室外機がきれいになったら、ついでに周りの片付けもしてしまいましょう。空気を取り込む流れが悪いとその分電気代がかかり、無駄が生じてしまいます。プランターやゴミなど、室外機から半径20cmには物置かないようにしましょう。
エアコン室外機の汚れを放置した際のデメリット
ここまで室外機の掃除方法を解説してきましたが、「エアコンと比べて臭くなるわけじゃないし……」などと面倒くさがって掃除をやらない理由を作っていませんかか? 実は、エアコンの室外機が汚れたままだと以下のようなデメリットがあるのです。
エアコンの効きが弱くなり、余計な電気代がかかる
室外機にはプロペラがついているので誤解されがちなのですが、これは空気を交換するためのものではありません。エアコンから冷たい空気の代わりに出た熱を、ファンを回して外へ逃がしているのです。
室外機が汚れによって目詰まりを起こし、熱が抜ける効率が悪くなれば、そのぶんファンをたくさん回転させて熱を逃がさなければなりません。そうするとファンの回転数だけでなく、電気代も無駄に増えてしまうのです。
モーターに負荷がかかり不具合が起きやすくなる
ファンを多く回転させるためにエアコンが強いパワーをかけることで、悪い影響は出てくるのは電気代だけではありません。 実はファンを回しているモーターにも通常よりも大きな力がかかってしまい、異音などの不具合が起きることがあるのです。
とくにモーターの不具合については、最終的に故障につながることもあります。面倒くさいと思わずに、一度は自分の手で室外機の掃除をしてみてはいかがでしょうか?
エアコン室外機を掃除する際の注意ポイント
これであなたは室外機を掃除する方法も、掃除をしなければいけない理由もわかったはずです。 ただ、実際に掃除をするにあたって「室外機も機械である」ということを頭に入れておかなければなりません。個人で手入れをする場合には、怪我や事故につながらないよう、注意を払う必要があります。
掃除前にコンセントを抜いておく
室外機を掃除している時、感電や誤作動を起こしてしまったら大変です。室外機に直接電源コードを挿すタイプは少ないので、まずはエアコン本体のコンセントを抜いてしまいましょう。
手が切れないよう軍手をつける
網目の部分や金属版、外側や周りなど、室外でゴシゴシと手を動かすと手を切る危険のある場所が多々あります。けがをしないよう、掃除の際は軍手をつけましょう。
故障の原因になるため水をかけない
室外機の外側は雨にもさらされる部分ですので、水を使って洗っても大丈夫です。ただし熱いお湯をドッとかけたり、ホースで水を噴射するなどしてモーターや基盤を濡らしてしまったりすると故障の原因となってしまいますので注意しましょう。
また、汚れが落ちにくいからといって洗剤を使うと液体が基盤にかかって故障してしまうパターンもあります。掃除をするのは機械ですから、細心の注意を払いましょう。
掃除が難しい場合はプロに依頼してスッキリ
ファンや金属板の目詰まりが自分ではうまく取り切れない、自分でやるのは面倒だというのであれば、専門の業者を利用するとよいでしょう。
業者を利用するメリットは、分解しないと取れない汚れ、洗剤や機械でないと取れない汚れを取ってもらえるだけではありません。内部のパーツがそもそも劣化しており、取り換えが必要だったというケースなど、掃除をしても見逃してしまうところをプロなら気付いて整備することができます。
最近では電話やインターネットからの問い合わせへの対応だけでなく、出張見積もりまで無料でしてくれる業者も増えています。 室外機の掃除を一度も業者に依頼したことがないという人は、まずは現状でどのくらいの費用がかかるのか、問い合わせだけでもしてみるとよいでしょう。
修理依頼を決心してもそのときの見積もり金額に納得できなければ、比較サイトや相見積もりを利用して料金を下げてもらいましょう。比較サイトは複数の業者からより修理価格の安い業者やプランを選ぶのに役立ちます。
また、2社以上の業者に見積もりを提出してもらう相見積もりを行えば、サービスや料金を競って合わせてくれることでしょう。
見積もりの段階では一切お金がかからないため、自分で掃除が難しいと判断した時点でそのままにするのではなく一度は業者に相談してみることをおすすめします。
まとめ
放っておくと余計な電気代がかかり、故障もしやすくなってしまう室外機の汚れ。掃除をすることでエアコンの効率を保ち、無駄な電気代がかかってしまうことも防ぐことができるでしょう。
ただし掃除は安全に、無理をして怪我を負ったり壊してしまったりしないようにしてください。これは自分では難しいかな?と思ったら、無理はせず一度業者に電話してみるのがよいでしょう。大事なエアコンが故障してしまう前に、室外機を掃除してキレイにしてみてくださいね。