「エアコンをつけたらカビっぽいニオイが……」と気になることってありますよね。自宅のエアコンは小さくフィルター掃除などは比較的簡単ですが、店舗やオフィスで使用する業務用エアコンはどのように掃除すればよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
じつは、エアコンの汚れがひどいと故障の原因にもなります。「もしも真夏に業務用エアコンが急に壊れてしまったら……」考えただけでおそろしいですし、店舗やオフィスへ来客があったとき不快な思いをさせないかと心配になりますよね。
今回は業務用エアコンの掃除に関して、どのように掃除したらよいのか、どのような点に注意すべきなのか詳しくご紹介してまいります。手遅れになってしまう前に、正しい業務用エアコンの掃除方法をしっておきましょう。
要注意!業務用エアコンの掃除をサボると…
ついつい後回しにしてしまうエアコンの掃除ですが、業務用エアコンの掃除はご自宅のエアコンと同じように定期的な掃除が必須です。掃除を怠ると、以下のようなさまざまな問題が生じてしまいます。
カビの繁殖で悪臭がどんどん強くなる
業務用エアコンの掃除を怠っていると、空気中のホコリが蓄積されてしまいます。ホコリがたまってくるとエアコンの内部でカビが繁殖し、そのカビが悪臭の原因となりニオイも強くなってしまうのです。
汚れで機器の効率が低下して効きが悪くなる
掃除を怠ったときに起こる問題は、ニオイだけではありません。汚れで機器の運転効率が低下し、その結果電気代がかさんでしまうこともあるのです。
また、エアコンの汚れの蓄積が原因で機器のトラブルを起こすことがあります。急に異常停止をしたり水漏れしたりするおそれもあるので、何か不具合を感じたら使用をやめて業者へ相談するようにしてください。
汚れが蓄積され掃除が大変になる
長期間業務用エアコンの掃除を怠っていると汚れが蓄積されてしまい、いざ掃除を始めようとしたころには汚れを落としきれないなど大変な思いをしなくてはなりません。とくに油汚れは落とすのが困難で、奥の方まで汚れやカビが侵入してしまうと自分では手に負えなくなってしまうのです。
ホコリまみれのフィルターを通して空気を送っていたら、排出される空気も汚れてしまいますね。快適な空間で気持ちよく過ごすためにも、こまめに業務用エアコンの掃除をおこないましょう。
業務用エアコンの掃除方法
では、実際に業務用エアコンの掃除をおこなっていきましょう。ここでは、業務用エアコンの掃除に必要な道具や手順についてご紹介してまいります。
まずは道具をそろえよう
掃除を始める前に、まずは掃除に必要な道具をそろえておきましょう。
- 掃除機
- 中性洗剤
- 使い古しの歯ブラシ
- 雑巾
業務用エアコンの簡単な掃除ならば、特殊なものを準備する必要ありません。エアコンは思っているより汚れていることもあるので、使い古した家庭にあるもので十分です。
エアコンフィルターを掃除する
準備が終わったら、いよいよお掃除開始です。まずは、エアコンのブレイカーを落としフロントパネルを外します。たいていのものは見えるところにつまみがついていますが、わからない場合は取扱い説明書を読んで確認ください。
取り外すことができたら、フロントパネルを掃除していきます。ホコリや油汚れをぬれた雑巾でふきとり、汚れがひどい場合は中性洗剤も使用しましょう。カビの原因を防ぐため、直接エアコンの内部に洗剤がかからないようにしてください。
つづいて、エアコンフィルターを取り外してホコリを取り除きましょう。ホコリをまきちらさないように、掃除機を使って取り除いていきます。ホコリがついている面にノズルをあて少しずつホコリを吸いましょう。定期的に掃除をしていればこれだけでも大丈夫です。
しかし、長期間掃除をしていないときや油汚れがひどいときは水洗いもしましょう。水洗いをするときも、必ずホコリを吸いとってからおこないます。水をかけるときは、ホコリなどの汚れがついている面の逆からかけるようにしてください。
フィルターを洗うときには、フィルターの網目を傷つけないように優しく扱いましょう。油汚れがひどい場合は、中性洗剤をかけて使い古しの歯ブラシでこすっていきます。使い古しの歯ブラシは柔らかくなっていてフィルターを傷つけにくいので、フィルター洗浄に役に立ちます。
フィルターの汚れをとり除いたら、乾燥させます。生乾きだとカビの原因になってしまうので、完全に乾かしてください。ここでのポイントは陰干しするということです。日干ししてしまうとフィルターが変形してしまう可能性があります。
風通しがよく日の当らないところで乾くのを待ちましょう。乾いたらフィルターを再び取り付けましょう。脚立を使って高いところに取り付けるときは転倒に気をつけてください。
エアコン外部も掃除する
フィルターを取り外すのも面倒なときは、粘着テープなどでパネルのゴミを除去するだけでも効果はあります。また、エアコンの表面に付着しやすい油汚れは、日ごろから気になったらすぐに拭いておくとよいでしょう。
業務用エアコンを掃除する際の注意点
業務用エアコンは、上記のフィルター掃除の工程くらいならご自身でもお掃除可能です。ただし、業務用エアコンの内部は繊細ですので以下のことに気をつけないといけません。
油汚れやカビの繁殖が激しくて分解しすぎてしまう
一度掃除を始めてしまうと細かい汚れも気になって、ついつい分解しすぎてしまうなんてことがあるかもしれません。しかし、分解しすぎると元に戻せなくなってしまうおそれもあるので気をつけましょう。
慣れていないと精密な部品を紛失や破損してしまうことも
分解をしすぎると元に戻せなくなるだけでなく、部品をなくしたり壊してしまったりするおそれもあります。業務用エアコンの内部は繊細ですから、故障の原因になってしまうような内部の掃除は自分でおこなわない方が無難です。
業務用エアコンの繊細な部分とは、具体的に配線、細かいねじ、電子機器の部分があります。このような部分に洗剤がかかってしまうことがないように十分注意しましょう。内部が汚れているからといって、直接洗剤や水を吹きかけることは厳禁です。
業務用エアコンの掃除はこまめにおこなうことによって、汚れやカビが内部まで入り込んでしまうのを防ぐことができます。フィルターより奥の部分まで汚れてしまうと内部は自分で掃除できないので、カビを取り除けずイヤなニオイが残ってしまいます。
本格的なエアコン掃除はプロに相談しよう!
業務用エアコンの掃除をこまめにおこなって、いつも清潔な状態を保ちたいですよね。しかし、汚れがたまって内部にまで及んでしまうと自分では手に負えなくなってしまいます。
内部の激しい汚れやカビは経験豊富なプロに相談する
フィルターの掃除をしても、ニオイや汚れがとれないときは内部の激しい汚れが原因です。そんなときは掃除のプロである業者にお願いするとよいでしょう。目安として、2年以上掃除してない業務用エアコンの掃除はプロに任せた方がこびりついた汚れまで確実に取り除くことができ効果的です。
内部の掃除のための分解作業は専門的な技術が必要ですし、掃除に必要な道具もそろえるのが困難です。専門業者でしたら高圧洗浄をしてもらうこともできます。高圧洗浄をするとカビやホコリも簡単にとれて、驚くほどきれいになります。
カビのニオイがいつまでたってもとれない、エアコンをつけると変な音がする、最近エアコンの効きが悪くなった、電気代が高くなったなど、こういったことを感じる方は一度経験豊富なプロに相談してみましょう。
業者に正式な依頼をするときには、明確な料金表示をしている業者を選ぶのが安全です。見積りをとって複数の業者の料金やサービスを比較検討し、納得のいく契約内容で作業をしてもらいましょう。
夏はエアコンの使用頻度が高く、エアコン関連の業者は混雑していて予約がとりづらい場合もあります。できるかぎりエアコンの使用が少ない時期に依頼し、スムーズに掃除をしてもらいましょう。
まとめ
エアコンに汚れがたまると、カビの繁殖によってイヤなニオイがしたり効きが悪くなり電気代が余分にかかってしまったりするおそれもあります。定期的に掃除をおこなっていないと、自分では手に負えないほど奥の方にも汚れがたまってしまうので、エアコンの表面フィルターなど簡単にできるお手入れを日ごろからおこなっておくとよいでしょう。
しかし、業務用エアコンの内部の掃除を自分でおこなうのは困難です。専門業者でしたら特別な方法できれいに洗浄してくれるので、汚れがひどくなってしまった場合や業務用エアコンに不都合が生じている場合には頼ってみてはいかがですか。いつまでも美しく清潔に使用できるよう、プロの手も借りてお掃除しましょう。