五徳(ごとく)とはガスコンロの一部で、フライパンや鍋を置くための部品となります。油汚れのつきやすい五徳掃除にうってつけのアイテムが、“重曹”です。重曹には油汚れを落とす効果があり、頑固な汚れにも効き目があるのです。油汚れの程度によって重曹を使いわけることができれば、五徳についた汚れは一気にきれいになるでしょう。
この記事では、五徳汚れの正体や、重曹がなぜ五徳掃除に役立つのか解説していきます。そして、五徳汚れのレベルを軽度・中度・重度にわけ、それぞれに適した方法をご紹介していくので参考にしてくださいね。
また、五徳掃除に使えるグッズや五徳掃除をしてもきれいに汚れが落ちなかった場合にとる対処法、これからの掃除を楽におこなうための「五徳汚れ予防法」もご紹介します。それではさっそく見ていきましょう。
目次
五徳の掃除は「重曹」であっという間にキレイになる!
五徳についた汚れは、いったいなんなのかご紹介していきます。そして、汚れを落とす際に活躍する重曹は、なぜ効果があるのかについても解説しますので、五徳掃除をされる方はぜひ参考にしてください。
五徳の汚れの正体
五徳についた汚れの正体は、調理中に出る油や食品のカスです。五徳についた油や食品のカスを放置していると、汚れがどんどん頑固なものになってしまいます。五徳をきれいな状態に保つためには、日ごろからこまめにお手入れをしておく必要があるのです。
なぜ重曹でキレイになるの?
汚れの性質は3種類あります。五徳や換気扇につくキッチンでよく見られる油汚れは、酸性です。そのほか、部屋の中など至るところで見られるホコリによる汚れは中性で、洗面所やお風呂場などにこびりつく水垢による汚れはアルカリ性となります。
酸性の油汚れに対して、アルカリ性の重曹を使うと汚れが中和されます。油汚れが重曹と混ざり合い、油を浮かせることができるのです。
五徳の掃除は週に一回が理想的
本来であれば、ガスコンロを使用するたびに掃除をおこないたいものです。しかし、習慣にするのはなかなか難しいものですよね。忙しく過ごされている方にとっては負担となってしまうでしょう。しかし、1週間に1度、重曹での掃除をおこなうことによって、「汚れがどんどんと増えていく……」なんて状況は回避できるのです。
五徳の汚れを3通りの使い分けで掃除する方法
軽く拭いたら簡単に落とすことができる汚れや、食べカスがこびりついてまったく落ちなくなってしまった汚れなど、一口に“五徳の汚れ”といっても、その種類はさまざまです。この項目では、五徳の汚れを【軽度】・【中度】・【重度】にわけてそれぞれの五徳掃除方法をご紹介していきます。五徳汚れの状況に応じてうまく掃除をおこなってみてください。
【軽度】の汚れを掃除する場合
〇用意するもの
- ・重曹(スプーン小さじ2)
- ・水(200ミリリットル)
- ・スプレーボトル
- ・雑巾
〇手順
- 1.重曹を水で溶かす
- 2.噴射できるようにスプレーボトルの中に入れる
- 3.汚れている部分に噴射し、雑巾で拭く
作った重曹スプレーを噴射して、軽く拭き取っても汚れを落とすことができなければ、下記の方法を試してみてください。
【中度】の汚れを掃除する場合
〇用意するもの
- ・重曹
- ・お湯(40~60度)
- ・ボウル
- ・歯ブラシ
〇手順
- 1.ボウルに40~60度のお湯を入れる
- 2.その中に五徳を入れる
- 3.上から重曹をかける
- 4.1時間ほど置き、油を浮かせる(油が浮いてきたら水面が白くなる)
- 5.歯ブラシで汚れた部分をこする
- 6.黒い焦げなどの汚れがこすっても出なくなったら、洗い流す
- 7.乾燥させてからもとの位置に戻す
用意したボウルに入れた水がおよそ1リットルであった場合の重曹の量は、スプーン大さじ1杯分となります。上記の方法を試してみてもうまく汚れを落としきれない場合には、汚れの程度が“重度”となります。重度になるとさらに汚れは頑固なものになりますが、下記の方法を実践してみてください。
【重度】の汚れを掃除する場合
〇用意するもの
- ・重曹
- ・水
- ・鍋
- ・歯ブラシ
〇手順
- 1.鍋の中に重曹と水を入れる
- 2.鍋に入れた水100ミリリットルに対し、スプーン小さじ1杯分の重曹を入れる
- 3.40~60度ぐらいまでお湯を沸かす
- 4.沸騰したのを確認したら、火はつけたまま五徳を鍋の中に入れる
- 5.10分ほど放置する
- 6.火を消し、20分ほど置いて冷ます
- 7.歯ブラシで汚れを落としていく
- 8.水で洗い流す
鍋に重曹を入れる場合には、アルミ製の鍋は避けるようにしましょう。なぜなら、アルカリ性である重曹がアルミとともに熱されることで化学反応を起こしてしまうからです。この2つが化学反応を起こすと、鍋が黒ずんでしまうのです。黒ずんだ鍋はもとどおりにはなりませんので、注意しましょう。
重曹以外におすすめしたい五徳の掃除グッズ
ここでは、五徳掃除をおこなう際に、重曹以外の掃除グッズを使用する場合についてご紹介していきます。「台所中性洗剤」「重曹+アルカリ洗剤」「酸素系漂白剤」の3つにわけてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
1.台所用中性洗剤
台所用中性洗剤は、その名のとおり中性の洗剤です。五徳掃除に限らず、汚れた場所を掃除する際に使用する酸性の洗剤やアルカリ性の洗剤だと洗浄力が強すぎることがあります。
しかし中性洗剤であれば、その場所に傷をつけることなく汚れを落としてきれいにすることができるのです。重曹がなければ、五徳についた汚れが軽度である場合には、台所用中性洗剤を使用してみてください。
〇用意するもの
- ・中性洗剤
- ・水
- ・キッチンペーパー、またはスポンジ
〇手順
- 1.キッチンペーパーまたはスポンジを水で濡らし、中性洗剤を含ませる
- 2.汚れを拭き取っていく
キッチンペーパーで汚れを落とすことができない場合は、メラミンスポンジなどを使用して、こすりましょう。
2.重曹+アルカリ洗剤
重曹は弱アルカリ性ですので、アルカリ性の洗剤と併用することによって、酸性である五徳についた油汚れを中和させ、落とすことができるのです。
〇用意するもの
- ・重曹
- ・水
- ・アルカリ洗剤
- ・歯ブラシ
〇手順
- 1.重曹と水を混ぜ、ペーストを作る(分量は重曹スプーン大さじ2:水スプーン大さじ1)
- 2.重曹で作ったペーストに、アルカリ洗剤を混ぜる
- 3.五徳に塗る
- 4.歯ブラシで磨く
頑固な汚れもスッキリ落とすことができるので、台所用中性洗剤を使用しても汚れ落ちが不十分だった場合には活用してみてください。
3.酸素系漂白剤
酸素系漂白剤には、液体タイプと粉末タイプがあります。液体タイプの酸素系漂白剤は、洗濯をするときに漂白剤として使用します。五徳掃除をおこなうときに使用する酸素系漂白剤は、食器洗いやお風呂場掃除などに使用します。
こびりついたカビなどにも効果があるので五徳掃除だけでなくさまざまな活用法があるのです。五徳掃除をおこなうときには、万能な粉末タイプを使用します。それでは、五徳掃除に酸素系漂白剤を使用する際の用意するものと手順を見ていきましょう。
〇用意するもの
- ・酸素系漂白剤(スプーン大さじ4杯程度)
- ・お湯(50度程度)
- ・大きめのトレイ
- ・歯ブラシ
〇手順
- 1.五徳を大きめのトレイに入れる
- 2.50度ほどに温めたお湯を酸素系漂白剤と一緒に流し入れる(お湯が5リットルのとき、酸素系漂白剤はスプーン大さじ4杯分)
- 3.汚れが浮いてきたのを確認したら、歯ブラシなどで汚れを落とす
- 4.洗い流して乾燥させる
こすり洗いをするときは、歯ブラシでなくても、雑巾などでも代用できます。細かいところの掃除は歯ブラシでおこない、広い面の掃除は使わなくなったタオルや雑巾を使用するなど、工夫して掃除をおこなってみてください。
五徳を掃除してもキレイにならない……交換した方が良い?
五徳を掃除してもなかなか汚れが落ちずに困ってしまった場合には、交換もひとつの手段となります。ここでは、五徳が購入できる場所や業者利用についてご紹介していきます。「五徳掃除をおこなっても汚れが頑固すぎてなかなか落とすことができない」といった場合にはぜひ参考にしてください。
五徳の購入方法
五徳をインターネットの通販サイトなどで購入するときには、メーカーと型番のチェックも怠らないようにしましょう。あらかじめ確認しておかないと、合わない部品を購入してしまうことになり、2度手間となってしまいます。メーカーや型番は、火の調節をするつまみ付近に書かれていることが多いので、確認してみてください。
プロに掃除をしてもらう手もある
五徳掃除を業者に依頼すると、五徳以外の場所も掃除をしてくれます。そのため、自力での五徳掃除に効き目がないなと感じたり、忙しくなかなか五徳掃除をする時間がとれなかったりする場合には、業者を利用してみてはいかがでしょうか。
五徳の掃除をラクにする普段の予防法
ここからは、1週間に1度おこなうのがベストな五徳掃除を楽におこなうための、普段からできる予防法をご紹介していきます。身近なものを活用するだけで普段のお手入れが簡単にできますので、ぜひお手入れをする際にはこの方法を取り入れてみてください。
【サラダ油】
サラダ油を塗っておくと、五徳が焦げてしまうのを防いだり、サビを防止したりする効果があります。とても簡単にできるので、ぜひ普段のお手入れに取り入れてみてくださいね。
〇用意するもの
- ・サラダ油
- ・キッチンペーパー
- ・ゴム手袋
〇手順
- 1.ゴム手袋をはめてサラダ油を塗る
- ゴム手袋を着用したら、きれいに汚れを落とした五徳に、キッチンペーパーにしみ込ませたサラダ油をまんべんなく塗っていきます。
- 2.塗ったサラダ油を拭き取る
使用していないキッチンペーパーを活用して、塗りすぎた場所や余計なサラダ油を拭き取りましょう。
【重曹スプレー】
最初にご紹介した重曹スプレーも活用することができます。五徳を使用後、冷めてしまうまえにスプレーして汚れを拭きとるだけです。使用後にひと手間かけるだけで、汚れを防止することができます。
まとめ
いかがでしたか。五徳には料理をする際に出る油汚れが気づかない間に溜まっているものです。しかし、少しの汚れを放置するとだんだんと状況は悪化していきますので、定期的に五徳掃除はおこなうようにしましょう。
もし、五徳掃除をおこなっても汚れが頑固すぎて落とせなかった場合や、交換をしたいというときには、弊社にご相談ください。弊社は、24時間お問い合わせに対応しております。「急な来客予定が入ったから、すぐに掃除してほしい」など、お気軽にお問い合わせくださいね。